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BDな日々

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『かわいい闇』その1  

久々の更新です! なな… なんと9カ月ぶり……。しかも、これがまだ3回目という……。

フランスで見たBDのあれこれをまとめてやろうと意気込んで始めた本ブログですが、3カ月のフランス滞在中に6作品(1000ページ超!)を訳し、出版社にお邪魔したり、作家さんに会ったり、アングレーム国際漫画祭を訪れたりと、予想以上にBDな日々となり、あまりの忙しさにブログを書いている場合ではなくなってしまいました。3カ月もいれば、BDショップに入り浸って、ウハウハだぜと思っていたのですが、BDショップになんて2、3度しか行ってないし、観光らしい観光なんて、シャンゼリゼのマルシェ・ド・ノエルとルーヴル美術館とジャクマール=アンドレ美術館とパリ植物園ぐらいにしか行ってません。基本机にかじりついて、翻訳に励む日々……。いつかもう一度行けるなら、今度こそパリを満喫したい……。

さて、滞仏中から今日に至るまで、いろいろと翻訳作品を出させていただいたのですが、その中の1冊にマリー・ポムピュイ、ファビアン・ヴェルマン作、ケラスコエット画『かわいい闇』(河出書房新社)という作品があります。
JoliesTenebres_fr_jp4.jpg
左がフランス語版で右が日本語版。日本語版のほうが若干縦の長さが長いのです。帯は大友克洋先生。古くからのBDファンである大友先生がこういう若い作家の作品を評価してくださっているのがうれしすぎる。

作画を担当しているケラスコエットはカップルで(原作のマリー・ポムピュイはその一人)、滞仏前からメールでやりとりをさせてもらっていました。ちょっとしたステキな偶然があって、サイン入りの本なんかもらっちゃったり。見よ、このステキなサインを! 
dedicace2.jpg
左が作画担当のケラスコエットのサイン、右が原作の1人ファビアン・ヴェルマンのサインです。ちなみにBD作家によるこのような絵入りのサインのことをフランス語でデディカス(dédicace)と言います。

そんなこともあり、滞仏中にここぞとばかり、アポを取ってインタビューをさせていただきました。

インタビューの主要な部分は『かわいい闇』の巻末に収録されているので、ぜひそちらをご覧いただきたいのですが、実は紙幅の関係で収まりきらなかった部分があります。せっかくなので、その時に撮影した写真や作者たちが提供してくれた画像を交えつつ、2、3回に分けて、このブログで紹介したいと思います。
ケラスコエット3
ケラスコエットのお2人。左がセバスティアン・コセ、右がマリー・ポムピュイ。マリーは『かわいい闇』の原作者の1人でもあります。

アトリエ2
お2人のアトリエ。こんな風にアパルトマンの中にガラス張りのアトリエがあっておしゃれ。

鉄腕アトム2
居間にはこんなオブジェも。何だかうれしくなりますね。

以下、さっそく補足インタビューの一回目。

―おそらく日本の読者でケラスコエットのお二人のことを知っている人はまだ少ないのではないかと思います。簡単に自己紹介していただけますか?
マリー:ケラスコエットは私マリー・ポムピュイとセバスティアン・コセのユニット名です。この名前は私が育ったブルターニュのある村に由来しています。出会ったのは2000年頃で、今では結婚し、子供も二人います。当時、セバスティアンは既に美術学校を卒業していて、私はまだ学生でした。セバスティアンは建築を、私は広告とメディカル・イラストを勉強していました。BDを勉強したわけではなく、まさか自分で描くことになるなんて思ってもみませんでした。

セバスティアン:逆に私は子供の頃からBDが好きだったんです。ずっと絵を仕事にできたらなと思っていたんですが、そのためにはBDしかないと考えていた。ただ、BDの描き方を人から習いたいとは思いませんでした。絵を描いたり、物語を語ったり、世界観を作ったり、そういうことの基礎だけ学び、後は自分独自の言語を作りたかったんです。最初は二人でワンルームの小さなステュディオを借り、机を一つ置いて、一緒にイラストや広告の仕事をし始めました。私たちのスタイルはかなり違っていて、お互いに手を貸し合いながら補い合うようにして仕事をしてきました。

―作品が翻訳されるのは今回が初めてですが、実は日本にまつわるお仕事は既にいくつもされているんですよね?
マリー:ええ。広告のお仕事ですが、コントレックスやスターバックスの地下鉄用の広告。あとはレヴールというシャンプーのボトル用のイラストやクオバディスの手帳とか。それから、参加させてもらった『スケッチトラベル』(飛鳥新社)は日本でも訳されています。
REVEUR3.jpg
レヴールのボトル。

ROPE_PICNIC1.jpg
ロペピクニック用のイラスト。

starbuckS.jpg
スターバックス用の広告デザイン。

QUOVADIS2.jpg
クオバディス用のデザイン。

―BDの世界に入ったきっかけは?
セバスティアン:2人で最初に作ったのは『アニタ・オデイ』(Anita O’day, Éditions Nocturne, 2003)という作品ですね。ノクチュルヌという出版社がBd-jazzというジャズ・ミュージシャンの生涯についてのミニBDシリーズを出すということで、オーディションが行われたんです。2週間時間をかけて作品を作って、無事に受け入れてもらえました。この作品の制作を通じて、お互いに補い合いながら仕事をするのが実は気持ちがいいものだと気づいて、それ以降一緒に仕事をしています。
Anita_Oday.jpg
『アニタ・オデイ』(Anita O’day)

マリー:その後、本格的にBDに取り組んだのが『ミス・パトゥーシュ』(Miss Pas Touche, Dargaud, 既刊4巻、2006~2009年)と「ドンジョン」シリーズの1作『ラゴンのドジョ』(Le Dojo du Lagon, Delcourt, 2005)で、この二つを並行して描いていました。「ドンジョン」シリーズについては、既に知り合いだったジョアン・スファール原作で、彼から提案された仕事です。『ミス・パトゥーシュ』は友人のユベールが原作で、最初の数ページとシナリオを出版社に送ったんです。
セバスティアン:新しい企画を始めるときは今でも同じなんですが、自分たちである程度練って準備をしてから、いくつかの出版社にコンタクトするんです。
MissPasTouche.jpg
『ミス・パトゥーシュ』(Miss Pas Touche)

Dojo.jpg
『ラゴンのドジョ』(Le Dojo du Lagon)

『かわいい闇』その2に続く
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