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BDな日々

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『ふらんす』連載4回目と『KABOOM』第9号  

『ふらんす』7月号、発売されましたー。

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「現代バンド・デシネをめぐる12章」4回目のテーマは「雑誌と単行本」。日本のマンガは、大半がまず雑誌連載されてから単行本化されるわけですが、BDの場合その辺はどうなのか、そんなお話をしております。

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BDの雑誌は日本のマンガ誌とだいぶ違います。そして、雑誌の種類が日本と比べると圧倒的に少ないと言われています。それでもACBDことAssociation des critiques et journalistes de bande dessinée(バンド・デシネ批評家ジャーナリスト協会)の報告書(仏語)によると、BDを連載する定期刊行物は、2014年には全体で75誌もあり、そのうちヨーロッパの作品を掲載しているのが18誌だそうです。ここでいうBDとはフランス語圏のマンガに限らず、世界マンガという意味ですね。案外あるんだなー。具体的にどんな雑誌が出ているのか(同報告書には発行部数上位のタイトルしか載っていないのです)、たいへん気になるところでもありますね。

ACBDの報告書は雑誌の推定発行部数なんかも載っていて興味深いのですが、それを見ると、やっぱりBDの雑誌は数も少なければ、部数も少ないという印象があります。かつて、1970年代頃にはBD雑誌が華やかだった時代もあったようですね。もしかしたら大して売れてはいなかったのかもしれませんが、それでも特に青年向けにさまざまな雑誌が出ていました。当時のさまざまな雑誌については、貴田奈津子さんがかつて『ふらんす』で連載されていた「9番目のアート バンド・デシネ案内」(1998年6月号~1999年3月号)に詳しく書かれているので、機会があればぜひお読みください。『ハラ=キリHara-Kiri』、『ピロットPilote』、『レコー・デ・サヴァンヌL'Écho des savanes』、『メタル・ユルランMétal hurlant』、『(ア・スイーヴル)(A Suivre)』などなど、さまざまな雑誌が興味深く紹介されています。

BDの連載誌が少ない代わりってこともないのかもしれませんが、BDには有料無料の情報誌が結構ありまして、『カブームKABOOM』もその1つ。2013年2月に創刊され、2015年6月現在、第9号まで刊行されています。刊行日はビシっと決まってるわけではないようですが、一応季刊ということでいいんですかね。

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『KABOOM』創刊号

編集長のステファン・ボージャンによると、この雑誌は33.3%バンド・デシネ、33.3%アメリカン・コミックス、33.3%マンガでできているそうで、実際、BDもアメコミもマンガも分け隔てなく紹介されています。こういう雑誌が存在してるのがフランスのすごいところですよね。主な内容は作家へのインタビューに作家論、作品レビュー、ちょっとしたコラム。短めの作品が掲載されていることもあって、最新第9号には、辰巳ヨシヒロ追悼として辰巳ヨシヒロ先生の「人喰魚」が掲載されています。

で、その9号ではニコラ・ド・クレシーの『プロレス狂想曲』がフィーチャーされています。ニコラ・ド・クレシーの7ページにわたるオリジナル・インタビューが収められていて、インタビュアーは日本在住のBD研究者ダニエル・ピゾリ。ちなみにこの号はダニエルにもらいました。メルシー・ダニエル。

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『KABOOM』第9号

中をパラパラめくってみると、『プロレス狂想曲』のネームっぽい図版が……。ネームなんてあったんだ。知らんかった……。

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これからじっくり読んでみたいと思います。
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category: 日記

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『ふらんす』連載3回目とTERRAIN VAGUE(テラン・ヴァーグ)  

『ふらんす』6月号、先月末に発売されましたー。

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「現代バンド・デシネをめぐる12章」3回目の今回は、「BDと出会う場所」と題しまして、主にBD専門店の話をしております。

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今回は主に友人のステファン・ボージャンのお店AAAPOUM BAPOUM(アープーム・バプーム)を紹介しておりますが、ステファンによると、BD専門店ってパリだけで30くらいあるそうなんです。パリのBD専門店マップとか作ったら楽しそうですよね。フランスにいるときにそんなものを作れたらいいなあと思っていたのですが、結局仕事づくめで、マップ作成どころか、BD専門店に足を運ぶことすらままならなかったのでした。そんななか、BD専門店が集まってることで有名なサン=ミシェル界隈以外で立ち寄ることができたBD専門店が、パリ18区にあるLa bande des cinés(ラ・バンド・デ・シネ)。

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ここはBD専門店でも古書専門店で、店内に入ると、一面古書がズラリ。まあ、日本の古書店とそんなに変わらないか。写真の向かって左側にはフュチュロポリスの昔の本が。ほ… ほしい…!

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さて、話は全然変わりますが、友人のグリーンディレクター/フラワーアーティストの塚田有一さんが神保町にステキなアトリエをお持ちで(どうステキかと言うと、下の写真みたいな感じにステキなわけですが…)、たまにそこでイベントをやっていらっしゃいます。文芸評論家・アンソロジストの東雅夫さんと「緑蔭幻想詩華集」というイベントやってたり、僕も『かわいい闇』関係のイベントでご一緒させていただいたり、最近では、友人の小説家仙田学くんと一緒に「いつかのものがたり」というイベントも一緒にやらせていただいています。

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で、せっかくのステキな場所なので、もう少しくだけたイベントもやりましょうよということで、塚田さんを中心に新たに一連の小イベントシリーズを始めることになりました。題してTERRAIN VAGUE(テラン・ヴァーグ)。terrain vagueというのはフランス語で、都市部にある“空き地”のことです。空き地にみんなが集まるみたいな感じで、いろんな人が集まって、お互いに刺激を受けることができるような場所になったらステキですよね。とりあえずTERRAIN VAGUE(テラン・ヴァーグ)のブログも作りました。

イグナシ・デ・ソラ=モラレス・ルビオーという人にそのものズバリ「テラン・ヴァーグ」という文章がありまして(磯崎新+浅田彰監修『Anyplace』NTT出版、1996年所収)、そこで語られているテラン・ヴァーグは、都市的秩序とか生産的効率性に対する抵抗としての不安定性・不明確性(フランス語のvagueにはそういう意味があります)で、それはそれで魅力的ですが、僕がイメージするのは、例えばルネ・ゴシニー&ジャン=ジャック・サンペの『プチ・ニコラ』に、子供たちが空き地=テラン・ヴァーグでサッカーをしていると、いつの間にか大人たちがそこに交じり、子供たちそっちのけで、サッカーに夢中になってしまうエピソードがあるんですが、あんな感じ。

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イグナシ・デ・ソラ=モラレス・ルビオー「テラン・ヴァーグ」(磯崎新+浅田彰監修『Anyplace』NTT出版、1996年)

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子供たちから空き地を奪う大人の図。よく見ると、昔読んでたときにわからない単語を調べた形跡があって我ながらかわいい
(Sempé-Goscinny, Les récrés du petit Nicolas, Folio)


イベントと言っても、そんな仰々しいものではなく、あるテーマをめぐる雑談とか読書会とか朗読会とか、時には小規模な講演や演奏会であってもいいし、とそんな話を塚田さんとはしています。90年代とかとはだいぶ文化をめぐる状況が変わってきていて、何かを知りたいと思えば、インターネットですぐに知ることができる時代ではありますが、情報が多すぎてなかなかそのとっかかりを作れない気がします。例えば、僕だったら、日本の現代小説を読んでみたいなぁとかブルースをいろいろ聞いてみたいなぁと思っていても、仕事で忙しかったりなんだりで、なかなか一歩を踏み出すことができない。でも、そういうのは、ふとした出会いとか偶然とかがあると、すんなり先に進めてしまったりするのも事実で、このTERRAIN VAGUE(テラン・ヴァーグ)がそんな出会いを提供する場所になったら楽しいだろうなと思います。僕は2006年からバンド・デシネ研究会の代表みたいなことをしてまして、最近は林聡宏くんにお任せしちゃってるんですが、当時は月1でBDファンとか専門家とかが集まってワイワイやってました。イメージとしてはあれのもっといろんなテーマが集まったヴァージョンみたいな感じでしょうか。基本平日の夜にやるような感じで、料金は場所代として最低限500円、あとはテーマ次第でゲストがいたりしたらもうちょい高めとか、そんな感じになるかと思います。何かいいネタがあるんだけどという方はぜひご相談ください(笑)!

で、その一発目として、言いだしっぺの僕が、6月10日(水)の19時からバンド・デシネの集まりを催すことになりました。

TERRAIN VAGUE(テラン・ヴァーグ) vol.1
テーマ:バンド・デシネ
日時:6月10日(水)19時から21時
場所:東京都千代田区西神田2-4-1 東方学会本館三階33−2号室 リムグリーン
料金:500円
お問い合わせ:terrainvague2015@gmail.com
※事前の申し込みは不要です。会場費として500円いただきますが、ふらりとお寄りください。途中参加、途中退席も自由です。

ちょっと急ですね(笑)。急だけど、いいんです。そもそもそんなちゃんとしたイベントという感じではなく、バンド・デシネって何か聞いたことがあるけど、あんまりちゃんと見たことがないみたいな人が、興味本位でふらりとやってきてくれたり、ちょっとバンド・デシネについておしゃべりしたいという人が寄ってくれる、それくらいの感じで。仕事帰りとか学校帰りにぜひお寄りください!

category: 日記

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